私の議会活動に関連して報道されたもの(2001年7月〜12月のもの)です。
|
◆熊本日日新聞 2001(平成13)年12月12日
答弁“つまみ食い”した国交省 川辺川ダムの収用方針決定
川辺川ダムの本体着工に向け、国土交通省が漁業権などの強制収用申請を十一日に決定した背景には、「前日の県議会で潮谷義子知事がダムに前向きの答弁をした」との受け止めがあった。これに対し、知事は「ゴーというメッセージを送ったつもりはない」と不快感をあらわにした。その過程は、「早期着工」を目指してあらゆる手段を駆使する国と、もつれた県民世論を気にする県のぎくしゃくした関係を浮かび上がらせた。
「きのう、知事が県議会で(収用に)前向きの答弁をしたらしい」。十一日午前十時すぎ、参院決算委員会で、強制収用に対する国の対応を問われた扇千景国土交通相は、地元の動きを紹介する中でそう語った。それから約二時間後、同相は収用方針を了承する。
知事答弁は、球磨郡相良村で開かれた「川辺川ダムを考える住民大集会」の翌日午前。答弁では集会までの経緯を述べ、(1)国はあらゆる段階で説明責任を負う(2)流域から八代海に至る環境保全対策を進める流域協議会の設置を国に求める(3)収用裁決申請するかどうかは事業主体である国が判断すべきだ、と指摘した。
この直後に答弁内容を手に入れた国交省幹部の動きは素早かった。答弁の中にある「ダム事業は必要不可欠な目的を有している」との部分を抜き取り、「知事は容認した」と大臣に報告した。
しかし、この部分は「ダム事業は、尊い流域住民の生命、財産を守るための基盤として必要不可欠な目的を有していること、ダムの建設促進について球磨川流域の地元市町村も強く要望していることを認識しながら、環境保全にも配慮しながら取り組んできた」とこれまでの経緯を述べたくだり。このあと、知事は「しかしながら」と言葉を継いで、ダム代替案の浮上や漁業補償案の否決など最近の状況変化にも言及した。
十一日午後三時。国の収用方針決定を受け記者会見した知事は「きのうの答弁は前向きなどではない。国にゴーというメッセージを送ったわけではない。収用問題は国がどう判断するかが大事と言ったまでだ」。自らの答弁を国が申請決定の判断材料としたことに強い不満を表明した。
知事答弁の波紋は、もう一つある。知事が求めた流域協議会の設置に国交省が即、呼応した点だ。知事は「九日の大集会でも八代海の漁民の方から生態系を心配する切々とした訴えがあった。総合的な視点から協議が必要と率直に考えた」と協議会の意義を語る。
だが、国交省河川局の門松武治水課長は「知事の流域協議会の設置要求は、ダム事業推進への条件の提示と受け取った。だから設置を決めた」と明かす。
知事は会見で、キッとなって否定した。「協議会をダム着工や収用の取引条件のように言われるのは心外。そういう受け取られ方は頭にくる」。直後、県幹部らを呼び、「国が今後、どう説明責任を果たすのか詰めてほしい」と、流域会議の在り方も含め県の案をまとめるよう指示した。
一般質問で今回の知事答弁を引き出した自民党の大西一史氏は「住民大集会と知事答弁の全体を国はどれだけ総括したというのか。都合のいいところだけつまみ食いしている。収用は国が決めることとはいえ、その姿勢が各地で混乱を生じさせているのではないか」と首をかしげる。
球磨川漁協組合員でダム反対運動に取り組む毛利正二さん(61)=八代市=は言う。「知事の発言にはこれまでも、もどかしさを感じてきたが、周りの圧力が強いからだと思ってきた。今回の住民大集会開催にも感謝している。ただ、県民の多くがダム事業に疑問を抱いているのだから、知事は自分の考えをもっとはっきり、自信を持って言ってほしい」
|
◆熊本日日新聞 2001(平成13)年12月10日
国の漁業権収用裁決申請 「議論踏まえ判断を」 潮谷知事
国が球磨郡相良村に建設を計画している川辺川ダムについて、潮谷義子知事は十日の十二月定例県議会で、今月二十五日に期限が迫っている一部漁業権などの強制収用裁決申請は「(九日の)住民大集会の議論も踏まえ、事業主体の国が自ら判断すべきもの」との考えをあらためて示した。大西一史氏(自民)、田上泰寛氏(県民クラブ)の一般質問に答えた。
知事は、県が主催してダムの是非を論議した前日の住民大集会を「開催の意義は十分にあった」と総括。「今後も事業のあらゆる段階で国の説明責任を求める」と述べる一方で、国の収用裁決申請について「知事は手続きに関与する立場にない」として、国の動きを見守る姿勢を示した。
知事は大集会の意見を踏まえ「球磨川、川辺川流域から八代海に至る水質などの環境を保全、改善するための総合対策が必要」と指摘。関係省庁と流域自治体、関係者が連携する流域協議会の設置を国に求めていく考えも表明した。
大西氏は住民大集会について「公共事業の是非が各地で問われる中、国の直轄事業とはいえ、知事が新しいプロセスを導入し、県民の納得を重視した姿勢を高く評価する」と述べた。
【写真】前日の川辺川ダム討論会を受け、大西県議の質問に答える潮谷知事=10日午前、県議会 (写真省略)
|
◆熊本日日新聞 2001(平成13)年12月10日
直轄部署を来年設置の方針 県議会一般質問で潮谷知事
十二月定例県議会は十日、一般質問が始まり、自民党の大西一史氏(熊本市区)、県民クラブの田上泰寛氏(同)、公明党の城下広作氏(同)が、行政システム改革、狂牛病(牛海綿状脳症)対策などで県の考えを聞いた。潮谷義子知事は、知事直轄の部署を来年四月にも設置する方針を示した。
【行政システム改革】同改革プランの今後の方向性を尋ねた大西氏に対し、潮谷知事は「部局間の調整やトップマネジメントの補佐機能、危機管理面から知事直轄部署は大変有効で必要性を感じている。体制や規模などを検討し、来年度に具体化したい」と答えた。
【狂牛病対策】消費回復に向け、大西氏は学校給食での理解促進を迫った。田中力男教育長は「十一月の調査で、牛肉の中止または回数減がまだ二百十三校ある。学校から要請があれば、不安払しょくのために保護者に説明する機会をつくりたい」と答弁。城下氏が売上減に苦しむ肉の小売り店や焼き肉店への資金対策を聞いたのに対して、守屋克彦商工観光労働部長は、千五百万円の融資限度額や利率の見直しなど、金融円滑化特別基金の融資条件緩和を今月中に実施する考えを明らかにした。
【市町村合併】田上氏が「合併が進めば県の必要性が問われてくる」と合併後の県の役割などを尋ねた。潮谷知事は「広域的な産業振興や基盤整備など、市町村の区域を超えた行政課題への的確な対応など県の役割は重要」と強調した。
【男女共同参画】来年四月制定に向け今議会に提案された男女共同参画推進条例案で、施策への苦情処理などにあたる審議会の委員選定方法を聞いた大西氏に、潮谷知事は「公募制を検討したい」と述べた。
|
◆RKK 熊本放送 2001(平成13)年12月10日
知事、流域協の設置を国に要求へ
潮谷知事は、きのう相良村で開かれた川辺川ダム住民大集会の中で八代海への影響を懸念する声が出たことに関し流域協議会の設置を国に求めていく考えを明らかにしました。これは、潮谷知事がきょうの県議会で、大西議員の質問に答えたものです。昨日の議論の中で川辺川ダムが、八代海へ及ぼす影響を懸念する声が出たことについて、潮谷知事は川辺川、球磨川から八代海全体にいたる環境保全・改善のための総合的な対策が必要であるという認識を示し、「国に対して、流域協議会の設置を求めていく考え」を示しました。潮谷知事は、「関係省庁間で連携をとって流域関係者の意見を十分聞きながら対策をすすめるためのもの」と位置付けました。
|
◆KKT 熊本県民テレビ 2001(平成13)年12月10日
強制収用に知事の権限及ばない
潮谷知事はきょうの県議会一般質問で、川辺川ダム問題に関して、球磨川漁協の漁業権の強制収用は国が判断すべきで、知事の権限は及ばないとの考えを示しました。
これは自民党の大西一史議員の質問に答えたものです。潮谷知事は熊本県の収用委員会に対しては、知事は関与しないことを強調し、最終的には国が判断すべきと述べました。また、きのうの住民集会で、八代海域の住民から海への影響に不安の声があがったことを受け、流域協議会の設置を国に求める考えを明らかにしました。
|
◆ 熊本日日新聞 2001(平成13)年8月1日
風の明暗・2001参院選くまもと(上)=本隊と別動隊 自民、期待も不安も吸収 [連載] <風の明暗><参院選くまもと>
参議院議員選挙
「とにかくすごい風だった」。当選から一夜明けた三十日午後、熊本市水前寺の自民党県連会館を訪れた三浦一水(47)は「風」という言葉に実感を込めた。各陣営が風の行方に一喜一憂した選挙戦を象徴していた。
三浦陣営は、ほんの三カ月前まで逆風に悩まされた。前内閣の支持率は10%を割るまでに凋落(ちょうらく)。県連は若手県議らによる「三浦再選委員会」を設置し、党と切り離して三浦個人の清新さをアピールする苦肉の策をとった。この時期、三浦自身、「徳俵に足の掛かった状態」と漏らしていた。
転機はもちろん新首相・小泉純一郎の誕生。県連は早速、首相と三浦との「二人三脚」を演出する戦術に転換する。ポスターは三浦と小泉のツーショット。集会では小泉が好む人気ロックバンドの曲を流し、入場する三浦は小泉ばりの青シャツ姿。各家庭に届けるリーフレットは二枚組みにし、小泉が大写しになった方を外側にする徹底ぶりだった。
●「話にならん」
しかし、公示後の七月十七日、県連が最重視していた翌日の首相来熊が突然、中止となった。陣営の動揺を恐れた県連幹事長・島津勇典は「このまま来ないのでは収拾がつかない」と党本部の総務局長・細田博之に談判。終盤に首相が熊本入りする約束を取り付けた。
二十六日午後一時四十五分、熊本市の辛島公園は猛暑に加え、異様な熱気に包まれた。小泉を迎えた街頭演説会。人だかりは約一万人に上った。小泉が壇上に上がると、悲鳴に近い歓声が沸き起こる。「これじゃ話にならん」。演説中の三浦は話を中断し、小泉とともに両手を高く掲げた。県連会長・木村仁は「来熊の延期でかえって終盤の盛り上がりをつくれた」と興奮気味に語った。
だが、自民党が小泉人気頼みだったわけではない。三浦が所属する江藤・亀井派の会長・江藤隆美と前政調会長・亀井静香も幾度となく来熊。業界関係者らを集め、「改革の名で痛みを中小企業や地方に押しつけるのは、われわれが許さない」と事実上の小泉批判をあちこちで展開した。
●「はじかれた」
「小泉が本隊なら、抵抗勢力の江藤や亀井は別動隊。改革に期待する票も改革を不安視する票も、そっくり自民党が吸収してしまった。こっちが放った矢はことごとくはじかれた」。民主党の香山真理子(47)陣営の主力、連合熊本の会長・稲田稔は歯ぎしりした。
この空中戦での“使い分け”とは別に、県連は陣地戦でも着々と布石を打った。現職の魚住汎英の比例転身で党の支援態勢を早々に一本化。三浦の支持基盤の県農業者政治連盟と魚住の出身母体の県商工政治連盟という二大組織をまとめた。連立の枠組みで公明、保守両党の推薦も取り付け、盤石の基盤を整えていく。
だが、組織がフル回転したとみる県連幹部は少ない。比例代表でも組織内候補名を書かせる運動は苦戦した。「自民党を勝たせておけば各種団体の権益が守れた時代でなくなり、組織の統率力は弱まった。選挙結果は、大勝の陰で自民党の弱さもさらけ出した」と県連青年部長・大西一史。
県連会長の木村も警戒を解かない。「県内でも従来の組織戦が通じにくくなったのは事実。これからの政策形成で国民を裏切るようなことになれば、風はすぐ変わる」
◇ ◇
初の定数一の争いとなった参院選熊本選挙区は二十九日投開票され、自民が圧勝。民主など四陣営ははじき飛ばされた。明暗を分けた要因を探る。(文中敬称略)
|
| これ以前の記事はこちらです >> |